こんにちは。Dr.ゆかこです。 残暑は過ぎ去って、過ごしやすい季節になりました。 ただ今後は台風には要注意ですね。 気温の変化が激しいので体調にお気をつけくださいね。

さて、今回は月経前症候群について、です。

日本産科婦人科学会では、「月経前症候群とは、月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するもの」と定義されています。

イライラ感、憂鬱、むくみ、頭痛、頭重感、胸のはり、肌荒れ、にきび、便秘 などなど。

症状は個人によって多岐にわたり、程度の差はあれ、約90%の女性が、何らかの月経前症状の自覚をお持ちです。

これは月経周期の一連の経過の中で、排卵後に分泌されるプロゲステロンの感受性、もしくは、このプロゲステロンと関連し、脳のセロトニンというホルモンの変化のせいではないかと考えられています。

こう解釈すると、プロゲステロンは女性の敵のようなホルモンのように聞こえますが、そうではありません。

プロゲステロンは妊娠成立のためにはとても重要なホルモンで、排卵しなければ分泌されませんし、受精卵の着床を安定させ、流産や早産を予防するためにも必要なホルモンです。

とはいえ、月経前症候群のため、毎月生理の前になると不快な症状に悩まされて、些細なことで友人や家族とけんかをしたり、学校や会社を休んでしまうなど、生活の質が大きく低下してしまうほど、お困りの方は最近多くみうけられます。

ただ、お体について正しい知識さえあれば、「あと少しで生理になるから、それまでスポーツや趣味で気分転換しよう。」とか「一度産婦人科に相談してみよう」とポジティブに考えられるようになります。

そう恐れるものではありません。

来院いただいた方には、気分転換の方法、生活習慣の改善方法、低用量ピルや漢方治療をおすすめしています。

お一人で悩まずに、ぜひ一度ご相談くださいね。

                             Dr.ゆかこ